初恋物語~大切な君へ


「私個人としての意見言うね。」
「近藤君はその人の事すごく好きで」
「これからも好きのままって事だよね?」
「だったら告白して自分の想いを」
「全部伝えた方が良いよ。」



「だよな。」




「うん!」
「だってさ、諦める諦めないは」
「個人の自由だしそれにそんな告白して」
「すぐ諦める事なんて絶対できっこない」
「と思うんだよね。」
「だったら告白して自分の気持ちを」
「知ってもらえるだけでも大きな進歩」
「だと思うし、絶対その子嬉しいと」
「思うよ!」




「そうなら良いんだ。」
「木梨ありがとうな!」
「勇気でたわ。」



「お役に立てて良かった!」
「来月緊張するだろうけど、」
「近藤君ファイト!」




「おう!」




きっと木梨、当日驚くだろうな…。
どんな顔するだろう。
絶対拍子抜けるだろうなぁ。
まさか相談していた友達の好きな相手が自分なんてきっと想像つかないだろう。
今、目の前で俺に向けてくれているその
笑顔も当日は見せてくれないかもしれない…。




「近藤君?」
「大丈夫?おう!っと言ったきり」
「上の空みたいだったけど…。」



「あっ…うん大丈夫だ。」
「ちょっと別の事で考え事してた。」
「さてと、木梨を最後まで家に無事に」
「送り届けてから帰るとするか。」




「近藤君いつも気を使わせて」
「しまってごめんね。」



「気なんて使ってねぇーよ。」
「俺が勝手に送りたいだけだし。」




「そっか(笑)」
「それでもありがとう♪」



「なっ!/////」
「そんな顔で俺を見るな!////」




木梨はまた俺に微笑んでいた。
それがたまらなく可愛いくて木梨に触れたくなってしまう。
本当…人の気も知らないで平気で反則の
笑顔を向けてくるなんてある意味残酷。




「えっ!?」
「私そんなに変な顔してたの!?」
「ごめん!」




「変な顔じゃない。」
「とっ…とりあえず家まで送る。」



「うんわかった。」



近藤君と私は公園を出て再び家に向かう為
歩き始めた。
だが、お互い何故か言葉を発さない。
私はその空気に耐えられなくなり何を話そうか考える。
考えていく内に先程の近藤君の好きな人の
話を振り返っていた。
近藤君が昔から好きな人…誰だろう。
美桜かな?と考えたが美桜はまだ恋人がいないから違うか。
昔からって事は近藤君の幼なじみとか?
いるかどうかわからないけど。
聞いてみるのが早いと思いつき私は話しかけた。




「近藤君、さっきの好きな人の話し」
「の続きなんだけど…昔から好きと」
「言う事は幼なじみとかかな?」




「違うよ。」
「俺、幼なじみいないし。」




「そっか(笑)」
「ごめんね?私が勝手に想像しただけ。」




「気になる?」
「俺の好きな人…。」



「うん!近藤君が好きになるくらい」
「だからきっと素敵な人なんだろう」
「なぁどんな人かなって気になるよ。」




「俺が好きな人は中学から一緒だった。」




「あっ、わかったかも…。」




「えっ!わかった?!」



「うん!」
「中学の時近藤君同じクラスの1人の」
「学年トップの先輩と付き合ってる」
「相澤さんでしょ?」





「違うって!」
「あいつとはただの友達で恋とか」
「じゃないって。」
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