初恋物語~大切な君へ


「兄ちゃん、お昼ご飯なに食べたい?」




「うーんこの間お土産で貰った」
「味噌ラーメン。」



「それいいね!」



「作ってくるね!」



私はキッチンに行き、お隣さん家の北海道のお土産として頂いた味噌ラーメンを作り始めた。




「兄ちゃんどうぞ!」



「サンキュ」



「「いただきます。」」





「んんんん!超味噌!」
「兄ちゃんこれ美味しすぎる!」




「これ、ヤバいな!」
「美味すぎる!」




「もっと食べたくなっちゃう!」



「雫、欲張るなよ(笑)」



「だって(笑)」



「あっ、母さんから連絡入ってる。」




「なんて?」



「夕方には家に着けるって。」




「うん…わかった。」



「母さんに送って良い?」
「俺と雫で母さんと父さんに話ししたい」
「事があるって。」




「うん。」
「その方がお母さん達も時間作って」
「くれそうだしね。」





「OK」


俺は母さんにLINEで母さん達が家に帰ってきたら話があると言う短い文書で伝えた。
送って雫の顔を見ると雫はまた涙目になっていた。
そりゃそうだよな…。
突然あんな形で自分が木梨家の子じゃないと知ってしまったのだから。
ギュッと抱きしめて安心させてやりたいと
思いが感情が巡ってくる。
そして俺は自分の席を立ち雫を優しく抱きしめていた。





「兄ちゃん!?」



あれ?
私、なんで今兄ちゃんに抱きしめられているの?
もしかして私の事心配してくれているのだろうか…。
なんだか不思議だよ…すごく安心する。
兄ちゃんの優しさが伝わってるんだろうなぁ。



「兄として少しでも雫が悲しまない」
「ように安心させたいと言う思いから」
「行った行動だからな。」




「うん!」
「ちゃんと伝わってるから大丈夫だよ。」
「ありがとうね兄ちゃん。」
「今日私1人だったらきっと今頃」
「精神的にキツかったと思う。」





「雫が辛い時、悲しい時兄ちゃんが」
「守ってやるから。」
「そうさっきも雫に宣言したろ?」




「うん!」
「兄ちゃん本当ありがとう心強い。」



「ご飯も食べた事だしゲームでもして」
「待ってようぜ。」




「格闘ゲーム?」



「もちろん。」



「やったぁ!私負けないからね!(笑)」





「手加減しないからな(笑)」



こうして私と兄ちゃんは、親が帰って来るまで格闘ゲームで夢中になって遊んでいた。
すると時間着々と進み空の色はオレンジ色の夕焼けに変わっていた。
夕方になり少し時間経つ頃、お母さんとお父さんは家に帰宅した。
< 140 / 155 >

この作品をシェア

pagetop