初恋物語~大切な君へ
「あっ、木梨さん来たぞ。」
「雫どんな感じ?」
「颯太の所にゆっくり近付いてってる」
「あっ、颯太木梨さん来たの」
「気付いたみたい。」
「木梨さんの方に向かって行ってる。」
「颯、俺にも少し見せて。」
「圭介ちゃんと実況しろよ(笑)」
「圭介君お願いね。」
「OK」
俺はなんだかんだで2人の事気になっていた。
颯はきっと俺が出来なかった事やり遂げちゃうんだろうな。
そう思うと少し胸がチクリとした。
「今颯が友達になろうって話してる。」
「圭介君…吉川君は雫と友達になりたい」
「為に呼びだしたの?」
「ああ。」
「まずは友達からの方が木梨さんは」
「困らないどろうっと颯が言ってた。」
「颯は木梨さんが大好きだからさ。」
「颯太は本当、一途だよな。」
「長谷川さん、颯太木梨さんの事」
「本気で好きなんだよ。」
「木梨さんを好きになってから」
「ナンパされても行かなくなったし」
「女子が近寄って来そうな時はうまく」
「距離離れてるし、あとは」
「スマホのLINEと電話帳から女子の」
「名前全て消えてた。」
「そうなんだ。」
「そうなら私は2人を応援する。」
「雫には幸せになってもらいたい。」
「俺達も同じ気持ちだよ。」
「な?圭介。」
「うん。」
「そう言えば圭介君中学の時」
「雫の事好きだったよね?」
「えっ!?なんで知ってる?」
「知ってるも何もクラス」
「みんな知ってたよ有名だよこの話し。」
「圭介君わかりやすかったもん。」
「でももう今は違うんだよね?」
「うん。違うよ…。」
「そっか、なら良かった。」
「それならいいの。」
「ライバルが少ない方が良いでしょ?」
「そーゆー事ね。」
「大丈夫だと思う俺も俺より颯の方が」
「良いと思ってるから。」
「あっ、今颯喜んでる!」
「颯太友達になれたみたいだな!」
「良かった!」
「ちょっと圭介、俺にも見せろって。」
「私にも見せて。」
そんなやり取りをしていたら圭介君の上には増田君で増田君の上には私の冗談で重なって見ようとしたらバランスが崩れて落下する。
私たちが落ちたと同時に雫の驚いた声が響いていた。
美桜・圭介・慎吾編 end