初恋物語~大切な君へ

「雫、後これ…」

俺は雫に今日のもう1つのお見舞いの胡蝶蘭の花を見せた。
もし、雫が花言葉に詳しいのならきっとこの場で俺が本気で雫を好きで愛してるいることを気付くだろう…。


「!お花!?」

私は驚いていた。
颯太君がお花を持ってる…。
わざわざ買ってきてくれたの?
最近、つくづく思う事がある。
私、颯太君とこうしてお友達になって
色々話す機会も増え颯太君の良いところ
たくさんありすぎる。
颯太君とこうしてお友達にもなっていなかったら私は颯太君の事噂のまんまのイメージできっと苦手な人のままだった。
だけど実際こうして目の前にいる颯太君は
ありのままの颯太君で私はどんどん颯太君の事を知りたいと言う気持ちにこの時から
変わり始めていた。


「これ、雫にお見舞いのプレゼント。」
「雫に花をプレゼントしたいって」
「思って、良い感じの花屋があったから」
「お店に入ったらこの花が目に止まって」
「直感で綺麗だなぁ雫に似合うだろうな」
「って思って俺も気に入って即決(笑)」



「とても綺麗…私もこの花好き。」
「名前はなんて言うの?」



「ピンク胡蝶蘭…」
「店員さんがね花には1つ1つ花言葉が」
「あって…この花の花言葉も教えて」
「くれてそれが買った決めてになった」
「んだけどな。」



「花言葉かぁ。」
「この花の花言葉はどんな言葉なの?」


「え//////?」
「そ…それはちょっと今は恥ずかしくて」
「言えない。」
「それに今言ったところで雫頭に」
「入らないだろ?」
「今度ちゃんとした時に言うから」
「それまで待って。」
「調べたりしたら駄目だからな(笑)」
「ただ1つ言うのは前俺が雫の事好き」
「って言う気持ちは変わらないから。」



「そ…そんな恥ずかしい事今言わないで」
「熱がひどくなっちゃう///」

そうだった…私、颯太君に好きって言われてたんだった。
あの日体育館裏で颯太君がお友達になろって言ってくれたあの日私の事好きだって。
今もその気持ちは変わらないって
言ってくれている。
では、私は?
私は颯太君の事どう思っているの?
きっと私は…颯太君の事好きになっても
気持ちを隠してしまうかもしれない。
私と彼の住む世界が違うから。
颯太君は御曹司で私なんかが隣りにいるべきではないのだ。
それなのに…颯太君が言ってくれる1つ1つの言葉が嬉しくて複雑な気持ちになって
しまう。


「颯太君ありがとう素敵な花。」
「大切に育てる。」
「後、このテディベアも可愛くて」
「気に入っちゃった。」


「喜んでくれて良かった!」
「とりあえず机に置いとくね。」

俺は机に花を置いて再び雫の傍に戻る。
雫…さっきに比べて少し顔色が戻ってきている。
良かった…。

「雫あれだったら少し寝るか?」
「俺が来た事で起こしてしまっただろ?」



「それは全然大丈夫。」
「だけど少し寝ようかな。」


「じゃ部屋まで運んでやる。」


「えっ!?いいよ!1人で歩けるよ。」


「体調悪い時くらい甘えなって。なっ?」

そう言いながら俺は雫の頭を撫でる。
小さい頭だよな…。
顔も小さいからマスクが顔全部隠れそう…。
俺はじっと雫を見ていた。
このまま時が止まってほしい…。
俺と雫だけの世界だったら良いのに。
どんな事があっても乗り越えられる。


「颯太君////!」
「顔…近い…!」

颯太君は私の頭を撫でながらじっと
見つめてくる。
それも結構な至近距離で。
10秒程時時間が止まったのかと思うくらい
私の瞳は颯太君に奪われていた。
綺麗な顔立ちでサラサラの金色の髪から
見える男性の男らしい骨格。
それと颯太君の瞳が宝石のように輝いている。
本当…少女漫画から出てきた王子様って
表現が1番しっくりくるのはこの事だなぁ
っと私は納得した。
納得した途端一気に見つめ合っていた
恥ずかしさと自分がここまで異性を見つめていたと言う意外さの驚きが猛スピードで
2つの感情が波打つ。


「雫…可愛いな…。」
「早く俺を好きになれよ。」



「颯太君!?///」
「ごめん反応に困るよ…。」
「でも嫌いでは…ないよ。」

そう言葉にする事だけで精一杯で
もどかしい…。


「ごめん…雫を困らせてしまったな。」
「可愛いすぎてつい…。」
「気長に待つから…」
「後、嫌いではないって言ってもらえた」
「だけで嬉しいよ。」


「颯太君…優しすぎるよ…。」


「雫だけにだからな(笑)」
「いっぱい優しさあげるよ。」
「だから甘えなよ。」



「うん…わかった。」
「それじゃ部屋まで運んでください…。」
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