初恋物語~大切な君へ
颯太君は私が食べようと口まで持ってきていた卵焼きをそのまま私のお箸に挟んでいた卵焼きは颯太君の口の中に入って行く。
その瞬間、颯太君の顔が先程よりさらに至近距離になっていて颯太君は卵焼きを咥えながらまっすぐ私の顔を見ている。
こんな透き通ったブランがかった瞳で
じっと見つめられたら心臓がいくつあっても足りないよ…。
「ご馳走様。」
と言って颯太君は私の傍から離れた。
「ちょっと!」
「吉川君!雫にはまだ過激すぎる!」
「見てるこっちが恥ずかしいわ///」
「あはは!」
「ごめんごめんつい(笑)」
「颯太、お前って本当結構ドS?」
「慎吾も意外とドSだろ?(笑)」
「一緒にすんなよ(笑)」
「あっ、ところで木ナッシーはなんで」
「急にイメージ変えて学校来たの?」
「きっ!木ナッシー?///」
「今から木ナッシーって呼ぶ。」
「慎吾なんだよそのあだ名(笑)」
「ごめんね雫、慎吾がバカで(笑)」
「あっううん私は大丈夫」
「むしろあだ名つけてもらうの初めて」
「で嬉しい。」
「木ナッシー優しい!」
「あのね、私…みんなに感謝してる。」
「私、みんなと友達になって」
「初めて過去から逃げてないで」
「前を向いて自分らしく学校生活」
「をみんなと送れたらなぁって。」
「その為には少しずつ出来ることを」
「変えていこって思ってまず」
「外装から変えてみることに」
「してみたの。」
「雫、強くなったな!」
「大丈夫だ!これからは俺達がいる。」
「この前も言った通り雫は1人じゃない」
「からな!」
「そうだよ!」
「木ナッシーは俺らの仲間だ!」
「木梨俺も仲間と思ってるから。」
「雫、私もこれからもずっと」
「雫の大親友だからね!」
「みんなありがとう。」
兄ちゃん…私は本当良い仲間に出会えたよ。
人は見かけによらないよ。
兄ちゃん、私今すごく楽しい!
心からそう思えるの。
兄ちゃんは颯太君達の事きっと誤解している。
きっと兄ちゃんもそのうちわかってくれるよね。
私達はこの後も楽しく昼休みを過ごした。
ふぁー…
ダメすごく眠い…。
あれから昼休みが終わり私達はそれぞれの
クラスに戻り今5限目の授業を受けている。
ただ…ご飯食べた後の5限目は睡魔が襲ってくる。
ゴツっ
「痛っ…」
「雫?」
「眠い?」
「大丈夫?頭ぶつけたでしょ?」
雫が後ろで睡魔に襲われている。
必死で起きようとしている姿は
後ろを振り向かなくてもわかる。
ゴツっと机に頭がぶつかる音がした。
クス(笑)
ちょっとした雫のドジなところも愛おしい。
「うん…///大丈夫…。」
「気付いてたんだ…颯太君。」
「そりゃ後ろから鈍い音したらね(笑)」
「コラ!」
「吉川、木梨、授業中に私語禁止。」
「次したら、先生の手伝いしてもらい」
「ますよ。」
「「すみません。」」
お互い口を揃えて先生に謝った。
またそれも楽しくて雫と共有しているみたいで少しの事さえも嬉しくなる。