初恋物語~大切な君へ

「やった♡」
「颯太君ありがとう♡」

そう言って俺に気があるクラスメイトの
女の子1人が俺の腕に身体を寄せてきた。
そしてそのままその子が何かを思い出したかのように1人のクラスメイトの女子に
話しかけた。


「あっ、新井さんそう言えば」
「今日放課後歴史の吉田先生に」
「用事頼まれてなかった?」
「あと、珍しく木梨さん?だっけ」
「地味な陰キャラの」
「その子に話しかけてなかった?」



えっ?
いつの間に新井さん、木梨さんに話しかけたのだろう。
気になる。
そーいえば少し向こうの会話聞こえたの
思い出した。
クレープがどーのとかって言ってたよな。
行ったのかなクレープ屋さん。
俺もそっちに行きたかったなぁ。
木梨さんの事俺好きなのか?
仲良くなりたい…今日改めてその思いが
強くなったのは確かだ。



「あ〜」
「私、木梨さんに用事変わってもらう」
「ようにお願いしたの。」
「でも、木梨さんも長谷川さんと」
「クレープ行く話ししてたみたい」
「なんだけど私がどうしても大事な」
「用事があるからお願いって言ったら」
「木梨さん、OKしちゃってくれてさ」
「本当、木梨さんなんでもやってくれる」
「便利屋だよね♪」
「お陰で吉川君と遊べてラッキーだよ♪」



「新井さんこわーい♪」
「って言うか凄いずる賢いよね♪」
「今度私も用事ある時木梨さんに」
「お願いしちゃおっと。」



なんなんだよそれ…。
すげー腹立つんだけど。
木梨さんをたかが自分の遊びを大事な用事って嘘ついてお願いして押し付けて。
俺はいても立っても居られなくなった

もう気付いた時には行動に移していた。



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