初恋物語~大切な君へ

「そーゆ事か。」


「うん!そーゆ事!」


「今日の告白どうしたの?」



「断ったよ。」



「そーなんだ。」



「俺は好きになった子としか」
「付き合わない。」


「それ大事だよね。」
「やっぱりその場の成り行きで」
「付き合うより、想い合ってる同士の」
「ほうが愛があるなぁって。」



「だよな。」
「なぁ、木梨…1つ聞いて良い?」



「うん、良いよなに?」




「颯の事は今の段階の気持ちとして」
「どう思ってる?」
「木梨の事好きで友達からなろうって」
「言われて今友達であれから気持ちに」
「なんか変化あった?」



「最初は凄く驚いて」
「何かの間違いなのかなとか思ったよ。」
「悪い人ではないけれど苦手だった。」
「だけど颯太君のまっすぐな気持ちが」
「伝わってきて、この人なら友達に」
「なったら楽しい学校生活送れるん」
「じゃないかなって思った。」
「今はね、そこからどんどん気持ちが」
「ドキドキしたりする。」



「そっか…。」
「つまり、好きになったって事?」



「うん////」
「あのね、小さい頃親戚の別荘に夏休み」
「の間旅行行っててそこで出会った」
「男の子がいてその子と良く遊んでたの」
「その男の子がね、颯太君だった。」
「この間、私のお見舞いに来てくれた時」
「知った。」
「その時にあげた桜色の貝殻颯太君が」
「持ってた。」



「なるほどね…」

はぁ…やっぱり木梨は颯が好きなんだな。
なんかやっぱり聞くんじゃなかったと後悔。


「だけど…私、これ以上颯太君と」
「どうのこうのは望んでなくて。」


木梨から予想外の言葉が出てきた。
これ以上望まないって…付き合わないって
事なのか?
なんでだ…両想いなのに…。



「付き合わないの?」



「うん。そっとこの想いは私の」
「心の中でとっておこうと。」
「私には勿体ないよ。」
「今ね、みんなと和気あいあいしてる」
「事が1番幸せでそれ以上は」
「求めるのは欲張りだと思うの。」



「木梨がそれで今幸せなら」
「何も言わないよ。」


俺…頑張っても良いよな。
付き合わないって知ってしまったなら
俺だってまだチャンスはある。


「あのね、この事颯太君には…」



「言わないよ…」
「その方が俺にも都合良いから。」

俺はそう呟いた。



「えっ?」


「颯には言わないよ…約束する。」



「ありがとう。」


ゆっくりと家路地を2人で進んで行く。
横に並んでいる近藤君を見上げる。
なんだか…いつも隣には兄ちゃんが居て、
今日は近藤君が横で並んで歩いてる。
不思議だなぁ…ん?あれ?
私、最後兄ちゃん以外と2人で歩いて帰ったのってその時は中学の近藤君だ。



「木梨、またさ…」
「みんなが用事あって俺らだけ用事が」
「ない時一緒に帰らないか?」



「へっ?!」


「1人で帰るより、楽しいなぁって」
「今日思ってさ。」



それも事実だけど木梨ともっと話したい
、隣で歩きたいもっと木梨の事知りたい。
だから、木梨と居れるタイミングは逃したくない。

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