初恋物語~大切な君へ
「近藤君は?」
「俺は弁護士になるのが」
「夢だから、法学部の大学に行く。」
「みんなすごいねもう目標があって。」
「私もやりたい事見つかるかな…」
「雫、焦らなくて良いんだよ。」
「自然にさ、自分のやりたいことは」
「見つけれるはず。」
「焦ってさ、後悔するよりじっくり」
「考えて自分が何に興味があり刺激に」
「なるか見つける事が後悔もしないし。」
「確かに、颯が言う事一理あるな。」
「木梨に相応しいやりたい事必ず」
「見つかるから。」
「そうだよね!」
「今から焦って無理に決めなくても」
「良いよね!」
「「うん!」」
「あっ、スーパー見えてきた。」
私がそう言うと颯太君はそっと繋いでいた
手を離した。
その直後私の繋がれていた手は寒い外の風の空気に触れひんやりと冷たくなり、
颯太君の手の感触だけが指先から手のひらまで残っていた。
そして、ちょっぴり寂しくなった。
「わぁー今日人多いなぁ。」
「ここ結構人気のスーパーなの?」
颯太君は不思議そうに聞いてきた。
「うん、結構安くてお昼の時間帯とか」
「結構お客さん多いんだよ。」
「木梨、買う物はジュースだっけ?」
「うん500ℓのジュース何本か買おう」
「かなって。」
「お菓子もついでに買って行かないか?」
「いいよ!近藤君お菓子好きなの?」
「すっ!好きと言うかみんなお菓子」
「があったら喜ぶかなっと。」
「ふふ♪」
「木梨笑うな!//」
「はいはい(笑)」
「2人共早く買おうよ!」
「そだね!」
「あっ、電話…ちょっと外出るな。」
「先買っといて」
そう言って俺は颯と木梨に告げスーパーの外に向かった。
電話の相手は4つ上の姉であった。
はぁ…本当タイミング悪っ…。
木梨と颯2人にあまりしたくなかった。
今日特にあまり俺、木梨と絡んでないから
もっと話もしたいし、木梨を見ていたいっと思っていたのに…姉貴はなんの用で
かけて来たのだろ…。
「雫、とりあえずジュース先選びに」
「行こう。」
「あっうん!」
私は前へ進んで行く颯太君の背中を追いかけた。
颯太君の背中…好きだな。
なんだか落ち着くんだよね。
「雫?おいで。」
「うん。」
私は颯太君に横に来るように呼ばれ、
買い物カゴを持ち小走りで颯太君の傍に行き並んで歩いた。
「なぁ、雫さっき俺が手繋いだ時」
「ドキドキした?」
「へっ///!?」
「べべ別にドキドキしてないよ。」
「颯太君それよりもジュース選ぼ!」
「何飲みた……い!?」
颯太君は不意打ちに私の顔に近づく。
近いってば!///
「話し誤魔化さない。」
「ほら、やっぱり雫は嘘ついた。」
「こんなに耳赤くさせて、目も泳いでる」
「しそれでドキドキしてないなんて」
「言わせないよ。」
そう言いながら俺は雫のこめ髪を耳にかける。
すると雫の耳は赤く染まっていた。
すごく嬉しい…雫は俺を好きになりかけているこの反応見ればわかる。
「颯太君が近いからだよ!///」
「それもあるけどさっき手を繋いだ時の」
「事思い出したらドキドキしたでしょ?」
「ちょっと!人が見てるから///」
「わかった!ドキドキしたよ!」
「そっ♪」
「なら良かった♪」
「雫、素直でよろしい(笑)」
素直って…颯太君が無理矢理言わせたん
じゃない////
「颯太君!ジュース選ぼ。」
「颯太君は何飲みたい?」
「俺、コーラ。」
「私はジンジャーエール。」
「近藤君はどんなの飲むのかな。」
「颯太君知ってる?」
「圭介なにを好んで飲んでたかな。」
「アイツよくコーヒー飲んでるイメージ」
「だからなぁ。」
俺は電話を終えスーパーの中に戻り颯と
木梨を捜していた。
お菓子売り場に居ないと言う事は飲料水売り場だろうと思い飲料水売り場に向かう。
飲料水売り場の近くに着くと2人の背中が
見えた。
2人の距離が近い…と言うか颯が木梨の顔に近づいていた。
俺はなかなか2人のいる場所に進めなくなる。
胸が張り裂けそうで辛い。
だけど諦めたくない…もう二度と諦めたり
しないって決めたんだ。
まだ俺、何も頑張ってもないし木梨に俺の事意識すらもしてもらってないしここで
挫折したら絶対後悔する。
そんな事を頭の中でぐるぐる考えていたら
颯と木梨はジュースを選んでいた。
そして木梨の口から「近藤君はどんなの」
「飲むの?」って言ってくれてる声が聞こえ、俺は走って2人の元へ戻った。