初恋物語~大切な君へ

「雫、ほら電気消して。」


「あっ、兄ちゃんそうだった!」
「はい。」


私は部屋の電気を消すとロウソクの明かりが誕生日ケーキを綺麗に灯っている。
そして私が1番頑張ったホワイトチョコの
ネームプレートにチョコペンで書いた
メッセージ「美桜16歳の誕生日おめでとう」のの文字がロウソクのオレンジ色の明かりでキラキラと輝いていた。
そして私は美桜に向けてド定番の
Happybirthdayソングを歌うとみんなが一緒になって合唱してくれた。

「美桜ーーー!」
「16歳のお誕生日おめでとう!」
「これからもずっと仲良しでいてね!」



「美桜、おめでとう!」
「また1つ大人になったな(笑)」
「これからもよろしくな!」



「長谷川さんおめでとう!」
「今日は素敵な誕生日会にしような!」


「美桜ちゃん、お誕生日おめでとう!」
「今年こうしてみんなで誕生日会」
「して、来年も再来年も美桜ちゃんに」
「とって最高の誕生日にしようね!」



「美桜りん、おめでとう!」
「今日の美桜りんは世界中の誰よりも」
「最高の女の子で最高の誕生日だ!」



「みんなありがとう!」
「すごく嬉しくて涙腺崩壊しそう(笑)」
「っと言うか増田君、美桜りんって(笑)」



「最近俺、美桜りんって呼ぶのブーム」
「なんだ!」


「おいおい(笑)」
「慎吾お前また勝手にあだ名」
「つけてるよ(笑)」



「吉川君、私は良いのよ増田君にあだ名」
「つけて貰えて嬉しい!」
「仲間感が出てさ!」


「美桜」


「優君?」


「良かったな!良い友達達で!」
「美桜りんってあだ名も良いと思う。」



「木ナッシーの兄さんさすがです!」
「俺のつけたあだ名褒めてくださるとわ」
「俺、これからも自信もってあだ名つけ」
「極めたいと思います!」



「あはは!増田って奴面白いな!雫。」



「でしょ?兄ちゃん!」
「あっ、美桜ロウソク消さなきゃ!」



「わっ!本当!」
「ふーぅ…」


美桜がロウソク消したので部屋の明かりをつけた。
そして私はロウソクを撤収しようと手を伸ばすと…
近藤君に手首を掴まれていた。



「木梨、ロウソク熱いから危ない。」
「俺が取るから。」



「あ!ありがとう…。」

近藤君はそう言って私の手首を離して
ロウソクを取ってくれた。




あれ?あれれ?もしかして、圭介君は
雫に好意持ってる?って言うか好き?
なんだか最近雫がいる時の近藤君雰囲気
違うと思ってたのはそーゆー事なのかな。
まだわかんないけど…。
だけど、中学の時の圭介君は雫の事絶対好きだったよね。
行動みればバレバレだったし(笑)
まだ、現在進行形なら超一途じゃん!
これはちょっと様子みるしかないよね。
私だけの秘密にしておこう。
雫は絶対気付いていないだろうし、
颯太君と圭介君と優君かぁ…
雫どーするんだろう。
私は見守る事しかできないや…。




「ねぇ!美桜!」


「雫どうかした?」


「はい、誕生日プレゼント!」
「美桜にきっと似合うと思って。」


「ありがとう雫!」
「しかも可愛いラッピング!」
「淡いピンク色好きなんだぁ!」
「開けて良い?」



「良いよ♪」



ピンク色の袋から四角い小さな箱を取り出す。
箱を開けるとそこには小さな花柄をモチーフにした可愛いブレスレットが梱包されていた。
私の大好きな花柄でドンピシャの好みのブレスレットだった。


「しーずーくー!」



「わっ!」
「美桜!?」


「雫ありがとう!大好き!」
「このブレスレットめちゃくちゃ好み!」
「大切に使わせてもらうね!」


「わかったから!」
「美桜苦しい(笑)」



「ごめん!ごめん、思わず抱き」
「ついちゃった(笑)」
「颯太君羨ましいでしょ?(笑)」



「羨ましいよーー!」
「雫、このまま俺のとこにおいで。」

そう言って俺は雫の方に向き両腕を広げ
合図を送った。


「颯太君!?///」
「冗談やめてよ~///」
「遠慮しとく…。」



「だよな(笑)」



「美桜、これは俺から。」


「優君ありがとう!」
「開けるね!」
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