初恋物語~大切な君へ

「近藤君、24日暇なんだって」
「だから大切な友達の私に暇人相手」
「してやってって。」



「それって…。」


それって…明らかに雫の事好きって
言ってるようなものじゃんか。
雫絶対わかっていないだろう。
それに雫…吉川颯太の事好きになってたんだな…。
はは…俺…告白する前に失恋か…。
だけど伝えないと前にも進めないって
頭ではわかってんだ…だけどタイミングが
いつもわからなくなる。
こうなると吉川颯太が羨ましくてたまらない。


「まぁ、楽しめば?」



「美桜ーー!兄ちゃんがキレてる…。」


「キレてないし!」


「じゃーなんでそんな素っ気ない」
「言い方するの?」



キレてはいない…。
これはヤキモチ…嫉妬…自分の心の
狭さが混ざりあったものだ。

「別に素っ気ない言い方してない。」
「だって、雫が決めたんだろ?」
「クリスマスイヴとクリスマスは」
「その2人と過ごすって。」
「だったらそっちはそっちで楽しく」
「やりなよって事だよ。」
「好きな奴と25日は過ごすんだろ?」



「うん…。」
「なんか言い方が突き放されたと」
「思っちゃった…。」
「兄ちゃんには喜んで欲しかった。」
「私、中学のトラウマから少しずつ」
「前へ進めてるの…異性を好きになる」
「事もできたの。」
「身内の兄ちゃんに1番喜んで」
「欲しかった。」



「雫…悪かった。」
「俺のヤキモチだ。」
「ちゃんと喜んでやらないといけない」
「のに、どんどん雫が離れていきそうで」
「不安になっただけだ。」

それも本音だけどやはり雫が愛おしい…
俺だって好きなんだよ。
って素直に言えたなら…。



「優君…。」

優君の雫への好きが嫌でもつたわってしまう。
優君…必死で気持ち抑えてるの見てらんないよ…。
私が優君を笑顔にしたい。
だけど、優君自身が勇気を出さないといけない時期にもうきてるのだと思う。
もう限界なんじゃないの?
私だってずっとこんなの嫌…だから私は
クリスマスで言うつもり例えフラれてもいいもん。
それで幼なじみから1歩出て女の子として意識してもらえるようになりたい。


「美桜、ごめんな空気悪くさせて。」
「最近こんなんばっかで嫌になるよな。」



「嫌になんてならない!」
「私にとって雫も優君も大切なんだもん」
「2人が幸せな人生歩んでほしい。」
「もちろん私だっていつか好きな人と」
「幸せになりたい。」



「美桜ー!私も美桜も兄ちゃんも」
「大切だもん。」
「みんな幸せになってほしい。」




「そうだよな。」
「みんなが幸せにならなきゃ意味ない。」
「あっ、美桜クリスマスまでに」
「行きたいところあったら教えて。」
「俺も行きたいところ探しとく。」



「優君わかった!」
「行きたいところ決まったらすぐ」
「教える♪」



「それじゃ、俺部屋戻るぞ。」


「兄ちゃんありがとうね!」


バタンっと兄ちゃんは扉を閉めて
自分の部屋へと帰ってった。



「美桜!」



「雫!」


「美桜良かったね♪」


「うん!」


「良いクリスマスになると良いね♪」



「雫こそ!」
「あっ、雫私決めちゃった。」
「優君にクリスマスの時告白する。」




「マジ?!」
「美桜、決心したら行動早いもんね。」
「美桜がそう決めたのなら私は全力で」
「応援する!」



「だけど、優君好きな人いるじゃん?」
「好き人にまだ気持ち伝えてないみたい」
「だからさきっと私はクリスマスの」
「時、フラれるだろうけどまだまだ」
「めげないからね♪」



「美桜は強いなぁ♪」
「見習わないとだよ(笑)」



「だってさぁ、優君片想いなんでしょ?」
「だったらまだまだ振り向かせる」
「チャンスはまだあるじゃん?」
「とことんまで頑張ってみなきゃ」
「わからないもん!」



「美桜にキュンキュンしちゃった♡」
「恋する美桜が可愛いすぎる!」



「雫だって颯太君のこと考えてる時」
「だって更に可愛さ倍増して」
「るんだからね♡」



「なんだかお互いちょっと恥ずかしく」
「なってきちゃったね(笑)」
「この系の話(笑)」
「美桜もういつの間にか12時越えてる」
「からそろそろ寝よう♪」



こうして私と美桜は深い眠りへ旅に出た。
この時の夢は颯太君が出てきて颯太君に手を繋ぎながらテーマパークでデートしている夢を観て1日が終わった。



第6章 誕生日会
end

< 92 / 155 >

この作品をシェア

pagetop