初恋物語~大切な君へ
「とにかくそろそろ戻ろっ…。」
一応私はトイレを済ませて近藤君の待っている場所まで行った。
この時近藤君から手を繋ぐ事はなく、
私は安堵した。
「ねぇ、近藤君今日どこ行くの?」
「映画だよ。」
「映画久しぶりに行くなぁ♪」
「どの映画観るの?」
「それは行ってからのお楽しみ。」
「近藤君って意外と意地悪な時もあれば」
「すごく優しい時もあるよね(笑)」
「なんだそれ(笑)」
「そろそろ着くよ。」
「あっ、本当だ見えた!」
私は大きな映画館に圧倒され、目の前で
映画館に見とれてしまう。
すると後ろから人がぶつかってきた。
「すっ!すみません!」
「お怪我ないですか?」
「いえいえ私こそすみません!」
「映画館に見とれてしまってて」
「周囲見えてなかったので。」
「可愛らしいですね!」
「映画館に見とれていたなんて。」
そう言ってくるぶつかった男性は大人の
お兄さんだった。
きっと私の兄ちゃんより歳上だと推測する。
きっと大学生くらいの年齢の人だと思う。
「いえいえただの子供ぽいだけです。」
「それでは失礼します。」
私はお辞儀をして立ち去ろうとすると
呼び止められる。
「あの!良かったらカフェでお茶でも!」
そう男性の人が私に言った直ぐに、先に映画館に入ろうとしていた近藤君が戻ってくる。
※圭介編※
俺は映画館の入口に入る。
そして後ろにいる木梨に話しかけようと
振り返るとそこには誰もいない。
えっ?
さっきまで木梨いたよな?
どこに行ったんだよ…。
俺は周囲を見渡すと映画館の入口から少し離れたところに周囲を見渡すと映画館の入口から少し離れたところに木梨はいた。
それも男性に絡まれていた。
俺はいてもたってもいられず全速力で駆けつけるとお互い何か謝っている。
あれ?絡まれていたのじゃなかったのか?
絡まれていないと少し安心仕切っていたら
男性が突然大声で木梨をカフェに誘っていた。
これは完全なるアウトだ!
俺はすぐに2人間に入っていた。
※ 圭介編※
end
「雫ほら、行くぞ!」
「あの、俺の彼女に何か用?」
えっ!?
彼女…!違う違うちょっと近藤君!
きっと助けようと必死で考えてくれて
そう口に出してしまったのだとわかっててもなんか恥ずかしい!
「あっ、彼氏いたんですね。」
「すみませんでした。」
「あっ、いえ…。」
男性はそのまま立ち去り私達はその場に
残され私は横に立っている近藤君を見上げた。
「近藤君!」
「なんであんな嘘ついたの?」
「嘘はダメだよ…。」
「あーでも言わないとあの人」
「しつこいと思ったからだよ。」
「木梨はもう少し警戒心持たないと。」
「それに、突然いなくなりすぎ(笑)」
「うっ…それ、美桜にも兄ちゃんにも」
「言われた。」
「そんなに私って警戒心無さすぎ?」
「うん。」
「木梨、可愛いからすぐ声かけられる」
「だろ?」
「ちゃんとビシッと言える時は言える」
「ようにならないとな(笑)」
「可愛いくはないんだけどな…。」
「近藤君、さっきはありがとう。」
「私が絡まれてると思って助けに来て」
「くれたんでしょ?」
「うん///」
「まぁ、助けるのは当然の事だからな。」
「照れてる(笑)」
「照れてないし!」
「ほら、行くぞ!」
「はーい♪」
私と近藤君は映画館の入口に入って行った。
あっ、さっきのぶつかった衝撃でカバン中
ぐしゃぐしゃになってないかな!?
近藤君にあげるクリスマスプレゼントの
ラッピング潰れてないかな…?
ちょっと心配になってきちゃった。
渡すならちゃんと渡したいし…。
私は心配になり、バッグの中をチェックする。
良かった…無事だ♪
プレゼント喜んでくれたら良いなぁ♪
「木梨?」
「どした?忘れ物でもした?」
「それともさっきの人に何かスられた?」
「ううん!違う違う!」
「忘れ物もしてないし、スられても」
「いないから大丈夫だよ!」
「さっきぶつかった衝撃でカバン中」
「ぐちゃぐちゃになってないか心配」
「で確認しただけだから。」
「そっか、んでカバン中は」
「大丈だったのか?」
「うん!全然大丈夫だった♪」
「近藤君ところで映画って何観るの?」
「これ。」
そう近藤君が指で示したポスターは
私が観たかった今人気の異世界転生系のアニメ映画だった。
この前近藤君と小説の話から漫画の話しそしてアニメの話しをしてわかった事がある。
近藤君は小説も好きだが漫画とアニメも好きらしい。
私も漫画好きでアニメもちょいちょいは
観ていたけれど話しを聞くと近藤君は
結構詳しいくらいアニメは観ているみたい。
そしてオススメされた異世界転生系の漫画を借りて読ませてもらって私もどっぷり
ハマってしまったと言う訳である。
「近藤君!これは!」
「そう(笑)」
「異世界の扉開いたら入るしかない!」
「の映画、先週から上映してるんだよ。」
「わぁーーー!」
「近藤君連れてきてくれてありがとう!」
「近藤君に漫画借りてどっぷりハマって」
「しまったからすごくこの映画」
「観たかったの!」
「木梨ちょっと待ってて。」
「トイレ行ってくる。」
「うん!」
近藤君待っている間私はスマホをカバンから取り出しチェックをする。
すると颯太君からLINEが一通表示されていた。
それはとてもシンプルの一言だった。
「雫…好きだ。」と書かれていた。
そのシンプルな言葉にすごく愛情が感じら
声で言われていないのにまるで今、この場所にいて私の隣でそう囁かれているという
錯覚を起こしてしまうほど自然だった。