今、キミの鼓動をきく
キョーコ「今日も行くのかい?」

波瑠「はい、行ってきます!」

そう言って私は海に出た。

透き通ったエメラルドグリーンの海に太陽の光が反射してキラキラ光っている。空と水平に存在し、色は似ていてもけして交わらない、海。お互いがお互いを見つめ合うように存在しているのに手を伸ばしても届かない海と空。

カカ「あーまたそんなとこで筆ばっかし持ってぇ。若いんだから身体ば動かさねーと。」

ひょいとものが投げられる。手には貝。

波瑠「なに!え、これいいの?」

カカ「あー食え食え。」

波瑠「カカ様ー!」

カカ様は女漁師だ。まあ一言で言うとお節介おばちゃん。

カカ「今日は早く帰るんだよー吹き荒れるからね」

吹き荒れる、、嵐がくるようだ。与那国島の海嵐。この手で書き留めたい。
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