このせかいに在るがまま
不快だった。
「……、」
「お?なになに、トワコちゃん不機嫌オーラ出てんだけどー?ウケる、もしかして山岸のこと、カワイソーとか思ってる?優しーね、同じ立場の人間にはドージョーしちゃうとか。それとも、星原とはやっぱりただのセフレとかいうオチ?」
グッと肩を掴まれる。無理やり目を合わせてきては、にたりと笑うのだ。気持ちが悪かった。
うるさい、どうでもいい、興味無い、関係ない。お前が喋ると気分が悪くなる、気安く触るな、名前を呼ぶな。
「……、さい」
「お?」
今わたしが思ったこと全部───このクソみたいな男にぶつけられたら。
「うる───、」
うるさい、
そう言い切る前だった。
「うるさいなぁ」