みやとロウ。
*1*
立ち入り禁止の札がついたロープの下をくぐって、薄暗い森の中に入る
鬱蒼と生い茂る草木
そんな中
森の奥へ奥へと伸びる一本の獣道
辿るようにそこを歩いていく
薄暗かった周りの景色は段々と明るく変わって、気づけば木漏れ日が降り注ぐ竹林の中を歩いていた
立ち止まってきょろきょろあたりを見渡し
「!」
目的の後ろ姿を見つけて、駆け出す
大きな大きな岩の上に
大きな大きな犬のような生き物が鎮座している
岩をよじ登って
ぼふりとその体に飛び付いた
お日様の匂い
ふわふわ、もふもふのあったかい感触に目を細める
「来たのか」
気配にはとっくに気づいていただろうに
さも今気づいたかのように、こちらに顔を向ける
「来た」
「…今日は随分貰ってきたな」
じっと私を見つめて
それからふさふさの尻尾を持ち上げて
それを私の体に巻き付ける
「寝てろ」
撫でるように尻尾が動いて
重苦しかった体がふっと軽くなっていく
応じる前に私はまぶたを閉じていた
鬱蒼と生い茂る草木
そんな中
森の奥へ奥へと伸びる一本の獣道
辿るようにそこを歩いていく
薄暗かった周りの景色は段々と明るく変わって、気づけば木漏れ日が降り注ぐ竹林の中を歩いていた
立ち止まってきょろきょろあたりを見渡し
「!」
目的の後ろ姿を見つけて、駆け出す
大きな大きな岩の上に
大きな大きな犬のような生き物が鎮座している
岩をよじ登って
ぼふりとその体に飛び付いた
お日様の匂い
ふわふわ、もふもふのあったかい感触に目を細める
「来たのか」
気配にはとっくに気づいていただろうに
さも今気づいたかのように、こちらに顔を向ける
「来た」
「…今日は随分貰ってきたな」
じっと私を見つめて
それからふさふさの尻尾を持ち上げて
それを私の体に巻き付ける
「寝てろ」
撫でるように尻尾が動いて
重苦しかった体がふっと軽くなっていく
応じる前に私はまぶたを閉じていた