みやとロウ。
「僕の加護や
詩織が教えた護身術があったとしても
ほんの少しの綻びを見つけて
手を出してくるものはいる」
「大事にならなかったとしても
きみが傷付かないわけじゃない」
「ロウはそれが嫌なんだ」
だから、問題ない。大丈夫
そう言い返そうとしたのに出来なくなった
「…………みやのため?」
本気で突き放したのは……私のため?
塞ノ神さまは答えず、ただ笑う
「みや。知っての通り
僕は人贔屓(ひとびいき)の神だ」
「きみがロウの傍にいたいと
この場所から離れたくないと願うなら
叶えてあげよう」
「僕はここの、ロウの主
僕が命じれば、ロウはそれを拒めない」
………
「……………………いい」
一瞬、心が揺れた
なんでもいい
なんでもいいから
どんな方法でも構わないから
ロウの傍にいたいって
いさせてくれるならって、思ってしまった
塞ノ神さまの甘い言葉に頷きそうになった
だけど
命令でそれを叶えて貰っても意味がない
そんなことをしたら
本当の意味でロウは離れていく
詩織が教えた護身術があったとしても
ほんの少しの綻びを見つけて
手を出してくるものはいる」
「大事にならなかったとしても
きみが傷付かないわけじゃない」
「ロウはそれが嫌なんだ」
だから、問題ない。大丈夫
そう言い返そうとしたのに出来なくなった
「…………みやのため?」
本気で突き放したのは……私のため?
塞ノ神さまは答えず、ただ笑う
「みや。知っての通り
僕は人贔屓(ひとびいき)の神だ」
「きみがロウの傍にいたいと
この場所から離れたくないと願うなら
叶えてあげよう」
「僕はここの、ロウの主
僕が命じれば、ロウはそれを拒めない」
………
「……………………いい」
一瞬、心が揺れた
なんでもいい
なんでもいいから
どんな方法でも構わないから
ロウの傍にいたいって
いさせてくれるならって、思ってしまった
塞ノ神さまの甘い言葉に頷きそうになった
だけど
命令でそれを叶えて貰っても意味がない
そんなことをしたら
本当の意味でロウは離れていく