みやとロウ。
「…」
あまり良く眠れなかった
ずっと、ロウに言われた言葉が
頭の中で繰り返し再生されて
何度も、去っていくあの後ろ姿を夢に視て
うつ向いた視線の先
膝の上で握った手が小さく震えてる
………ロウに会うのが怖い
また突き放されたらと思うと
拒絶されたらと思うと
身が引き裂かれそうなくらい苦しい
……でも
このまま、会えなくなる方がもっと苦しい
「っ!」
ばちんっ!と自分の両頬を勢い良く叩く
弱気になる自分を奮い立たせ
ベッドから立ち上がり、私は森へ向かった
不安と緊張と恐怖で頭がいっぱいで
気付くのが遅れた
「…………?」
塞ノ神さまの神域まで
もうすぐと言った所で、私はその違和感にようやく気付く
いつもなら
ちらほらと見かける曲霊がいない
連日、襲ってきていた
しつこいあやかしの襲撃がない
その視線や気配すら感じない
「……」
一度、足を止めて、周囲を見渡す
………やっぱり、静か過ぎる
いつもと違うその静寂は
まるで嵐の前の静けさのようで
あやかしの気配が無いこともだけど
なにより曲霊の姿が見えないことに
心がざわつく
………曲霊は、肉体はないけど魂はある
魂喰らい以外にも
魂そのものを狙うあやかしはいる
エサ、食事のためではなく
単純に娯楽の一環として
魂狩りをするあやかし
今はほとんど、いないらしいけど…
あまり良く眠れなかった
ずっと、ロウに言われた言葉が
頭の中で繰り返し再生されて
何度も、去っていくあの後ろ姿を夢に視て
うつ向いた視線の先
膝の上で握った手が小さく震えてる
………ロウに会うのが怖い
また突き放されたらと思うと
拒絶されたらと思うと
身が引き裂かれそうなくらい苦しい
……でも
このまま、会えなくなる方がもっと苦しい
「っ!」
ばちんっ!と自分の両頬を勢い良く叩く
弱気になる自分を奮い立たせ
ベッドから立ち上がり、私は森へ向かった
不安と緊張と恐怖で頭がいっぱいで
気付くのが遅れた
「…………?」
塞ノ神さまの神域まで
もうすぐと言った所で、私はその違和感にようやく気付く
いつもなら
ちらほらと見かける曲霊がいない
連日、襲ってきていた
しつこいあやかしの襲撃がない
その視線や気配すら感じない
「……」
一度、足を止めて、周囲を見渡す
………やっぱり、静か過ぎる
いつもと違うその静寂は
まるで嵐の前の静けさのようで
あやかしの気配が無いこともだけど
なにより曲霊の姿が見えないことに
心がざわつく
………曲霊は、肉体はないけど魂はある
魂喰らい以外にも
魂そのものを狙うあやかしはいる
エサ、食事のためではなく
単純に娯楽の一環として
魂狩りをするあやかし
今はほとんど、いないらしいけど…