みやとロウ。
詩織や塞ノ神さまと話し終えた後
私はロウを探しに森の中を歩く
数年振りの『中』の景色
相も変わらず、綺麗で穏やか
探しにとは言ったものの
ロウがいる場所の目星はついてる
だから、少しだけ寄り道
やって来たのは、あの湖
ほとりに作られた巣を覗き込む
だけど、そこはもぬけの殻
「……もう、違うところに行っちゃったかな」
4年前
ロウと一緒に見た、雪月花の鳥の雛
一目でいいから、姿を見たかったけど
雪月花の鳥は決まった場所に定住するあやかしではないみたいだし
もう、ここにはいないかもしれない
「……残念」
あの頃、毎日のように
その成長を見守っていたから
あの子がどうなったか、気がかりだった
でも、きっと
立派に成長したはずだ
見た者に祝福を与える妖鳥『雪月花』
いつか、また会えますようにと
目を閉じて、想いを馳せる
すると
「!」
羽音と共に、肩に感じた小さな重み
びっくりして、視線を向ければ
そこには、花の模様を持つ美しい鳥の姿
「………雪月花の、鳥…」
見事なタイミングで現れたその鳥は
驚く私をつぶらな瞳で見つめてる
その瞳を見て
あの時の雛だと、直感的に感じた
「…………大きくなったねぇ」
感慨深く呟いて
そっと、指先でその体を撫でれば
応えるように、その口から綺麗な音を奏でた
私はロウを探しに森の中を歩く
数年振りの『中』の景色
相も変わらず、綺麗で穏やか
探しにとは言ったものの
ロウがいる場所の目星はついてる
だから、少しだけ寄り道
やって来たのは、あの湖
ほとりに作られた巣を覗き込む
だけど、そこはもぬけの殻
「……もう、違うところに行っちゃったかな」
4年前
ロウと一緒に見た、雪月花の鳥の雛
一目でいいから、姿を見たかったけど
雪月花の鳥は決まった場所に定住するあやかしではないみたいだし
もう、ここにはいないかもしれない
「……残念」
あの頃、毎日のように
その成長を見守っていたから
あの子がどうなったか、気がかりだった
でも、きっと
立派に成長したはずだ
見た者に祝福を与える妖鳥『雪月花』
いつか、また会えますようにと
目を閉じて、想いを馳せる
すると
「!」
羽音と共に、肩に感じた小さな重み
びっくりして、視線を向ければ
そこには、花の模様を持つ美しい鳥の姿
「………雪月花の、鳥…」
見事なタイミングで現れたその鳥は
驚く私をつぶらな瞳で見つめてる
その瞳を見て
あの時の雛だと、直感的に感じた
「…………大きくなったねぇ」
感慨深く呟いて
そっと、指先でその体を撫でれば
応えるように、その口から綺麗な音を奏でた