みやとロウ。
番外編1
「いいんですよ。ここに留まらなくても」
傍らで
事務仕事を手伝ってくれていたみやが
ゆっくりと顔を上げて、俺を見た
まるで、そう言われるのを予想していたかのような顔
驚きも戸惑いもなく
ただ、真っ直ぐ俺を見つめてる
記憶を取り戻した後も
変わらず、この家で暮らしていたみや
祓い屋の仕事を手伝いながら
足しげく、あの森に通っていた
「俺があなたを引き取ったのは
あなたを祓い屋にするためじゃない」
この子は優しいから
俺や斎の者を気にかけて
ここに留まっている
だけど、俺は
この子をここに縛り付けるために
引き取ったわけじゃない
俺がこの子を引き取ったのは
「あなたが
自由に生きられるようにするためです」
自分の行きたい場所、居たい場所
この子は、ちゃんと分かっている
4年前のあの時から
ずっと、変わっていない
だから
いつでもそこへ自由に行けるように
そのための場所を
この子に与えたつもりだった
記憶を思い出すまでの、一時的な居場所
ここは、停留所のようなもの
その時がきたら
すぐにこの子を見送るはずだった
なのに、この子は
まだ、ここに留まっている
傍らで
事務仕事を手伝ってくれていたみやが
ゆっくりと顔を上げて、俺を見た
まるで、そう言われるのを予想していたかのような顔
驚きも戸惑いもなく
ただ、真っ直ぐ俺を見つめてる
記憶を取り戻した後も
変わらず、この家で暮らしていたみや
祓い屋の仕事を手伝いながら
足しげく、あの森に通っていた
「俺があなたを引き取ったのは
あなたを祓い屋にするためじゃない」
この子は優しいから
俺や斎の者を気にかけて
ここに留まっている
だけど、俺は
この子をここに縛り付けるために
引き取ったわけじゃない
俺がこの子を引き取ったのは
「あなたが
自由に生きられるようにするためです」
自分の行きたい場所、居たい場所
この子は、ちゃんと分かっている
4年前のあの時から
ずっと、変わっていない
だから
いつでもそこへ自由に行けるように
そのための場所を
この子に与えたつもりだった
記憶を思い出すまでの、一時的な居場所
ここは、停留所のようなもの
その時がきたら
すぐにこの子を見送るはずだった
なのに、この子は
まだ、ここに留まっている