みやとロウ。
いつまでもここにいるのは良くないから、と
塞ノ神さまに手を引かれ、歩き出す
塞ノ神さまの先導で
あっという間に見慣れた景色
笹の葉の雨を受けながら
前に見かけたあの水車小屋を通りすぎて
もっと奥へと進んでいく
小川にかけられた橋を渡った先に見えたのは
小さな庵
「僕の家」
塞ノ神さまの家だと言うその場所にお邪魔して、改めて塞ノ神さまと向き合う
「本当にびっくりするくらい真っ白だね」
私をじっと見ながら
塞ノ神さまは感心するように言う
「みやが?」
「うん」
「ロウも言ってた。何が真っ白?」
「魂の色」
……魂の、色…
「真っ白だと、貰いやすく染まりやすい
…疲れるだろう?」
何も話してないのに
塞ノ神さまは一目で私の抱える悩みを見抜く
「……疲れる」
「感情移入しやすいとか、感受性が強いとか、そういうレベルの話じゃない」
「「相手の感情そのもの」を貰ってしまうんだからね」
「それも、楽しいとか嬉しいとか
そういう陽の感情ならともかく
痛みや苦しみと言った陰の感情ばかり」
「さぞや、人の世は生き辛いだろう」
伸びてきた手が慰めるように私の頭を撫でる
……さっきから、ずっと思っていた事だけど
改めて驚く
面と向かって
普通に会話してる事にもだけど
触れられてもなんともない事に
「……ロウと同じ」
「触れられても平気だって?」
「うん」
「こんなでも一応、神だからね
そしてロウはそんな僕の遣いだ
不浄なものを祓う力がある」
目を丸くする私を眺めて
塞ノ神さまは面白そうに笑う
塞ノ神さまに手を引かれ、歩き出す
塞ノ神さまの先導で
あっという間に見慣れた景色
笹の葉の雨を受けながら
前に見かけたあの水車小屋を通りすぎて
もっと奥へと進んでいく
小川にかけられた橋を渡った先に見えたのは
小さな庵
「僕の家」
塞ノ神さまの家だと言うその場所にお邪魔して、改めて塞ノ神さまと向き合う
「本当にびっくりするくらい真っ白だね」
私をじっと見ながら
塞ノ神さまは感心するように言う
「みやが?」
「うん」
「ロウも言ってた。何が真っ白?」
「魂の色」
……魂の、色…
「真っ白だと、貰いやすく染まりやすい
…疲れるだろう?」
何も話してないのに
塞ノ神さまは一目で私の抱える悩みを見抜く
「……疲れる」
「感情移入しやすいとか、感受性が強いとか、そういうレベルの話じゃない」
「「相手の感情そのもの」を貰ってしまうんだからね」
「それも、楽しいとか嬉しいとか
そういう陽の感情ならともかく
痛みや苦しみと言った陰の感情ばかり」
「さぞや、人の世は生き辛いだろう」
伸びてきた手が慰めるように私の頭を撫でる
……さっきから、ずっと思っていた事だけど
改めて驚く
面と向かって
普通に会話してる事にもだけど
触れられてもなんともない事に
「……ロウと同じ」
「触れられても平気だって?」
「うん」
「こんなでも一応、神だからね
そしてロウはそんな僕の遣いだ
不浄なものを祓う力がある」
目を丸くする私を眺めて
塞ノ神さまは面白そうに笑う