みやとロウ。
「うん。そうだよ
きみは?ここへ何用かな?」
ロウの前に出た塞ノ神さまは
いつも通りの穏やかな態度で
その人に訊ね返す
「祓い屋の詩織(しおり)と申します
この近辺で魂喰らいが目撃されたとの事で参りました」
「…もしかして、『斎』(いつき)の家の子かな?」
「はい。俺は養子ですが」
どうやらその人の素性に心当たりがあったらしい
塞ノ神さまが問いかければ
その人はこくりと頷いた
「あなたの神域を侵すつもりはありません
ただ…境界付近の散策と、ここで術を行使する許しを頂きたく」
「分かった。いいよ
僕たちも魂喰らいを探そうとしていた所だから」
返答に悩む間はなく
塞ノ神さまはすんなりとそれを許可した
「それぞれで魂喰らいを探して
見つけ次第、対処すると言うことでいいかい?」
「はい。ありがとうございます」
「何かあれば
また僕の所へ来ておくれ」
「では、失礼します」
深々と塞ノ神さまに頭を下げて
それから
顔を上げたその人とぱちりと視線が合う
「…」
ロウの後ろに隠れる私を見て
その人は、ほんの少し
驚いたように瞳を開いたけど
すぐに表情を戻して
ロウと私にも頭を下げて
その場から立ち去った
きみは?ここへ何用かな?」
ロウの前に出た塞ノ神さまは
いつも通りの穏やかな態度で
その人に訊ね返す
「祓い屋の詩織(しおり)と申します
この近辺で魂喰らいが目撃されたとの事で参りました」
「…もしかして、『斎』(いつき)の家の子かな?」
「はい。俺は養子ですが」
どうやらその人の素性に心当たりがあったらしい
塞ノ神さまが問いかければ
その人はこくりと頷いた
「あなたの神域を侵すつもりはありません
ただ…境界付近の散策と、ここで術を行使する許しを頂きたく」
「分かった。いいよ
僕たちも魂喰らいを探そうとしていた所だから」
返答に悩む間はなく
塞ノ神さまはすんなりとそれを許可した
「それぞれで魂喰らいを探して
見つけ次第、対処すると言うことでいいかい?」
「はい。ありがとうございます」
「何かあれば
また僕の所へ来ておくれ」
「では、失礼します」
深々と塞ノ神さまに頭を下げて
それから
顔を上げたその人とぱちりと視線が合う
「…」
ロウの後ろに隠れる私を見て
その人は、ほんの少し
驚いたように瞳を開いたけど
すぐに表情を戻して
ロウと私にも頭を下げて
その場から立ち去った