みやとロウ。
「それで、どうする?」

「とりあえず、夜になるのを待つ
魂喰らいが昼間に動くことはないだろうから」


ロウにそう返して
塞ノ神さまはまた私に顔を向ける


「みや、3日だけと言ったけれど
しばらくきみはここにいて」

「え?」

「魂喰らいが狙うのは曲霊だけじゃない
魂を持つもの、全てだ」


「きみみたいに稀少な色を持つ魂は
特に狙われやすい」


「だから、退治するまでここにいて欲しい」


「…」


塞ノ神さまがそう言うのだから
私は頷く他ない


もともと施設には戻りたくなかったし
ここにいていいって言うなら
それはそれで嬉しいけど


状況が状況なだけに
手放しで喜ぶことは出来ない



『魂を持つもの、全て』



つまり


塞ノ神さまやロウだって危険って事だから




「さてと、みや。
おなか、空いただろう?ご飯にしようか」



不安そうな表情をしていたのか

私の気を紛らわせるように
いつものように笑って塞ノ神さまは言った
< 53 / 162 >

この作品をシェア

pagetop