みやとロウ。
「…」


じっと人型のロウを見つめる


いつものロウも好きだけど
この姿のロウも好き


表情が分かりやすいし
身長差はあっても
普段と比べれば、ずっと近いから



それに



「…」


いい感じに積み重なった
真っ赤な落ち葉のクッション

その上に横になって
寝転んでいたロウにぎゅーっに抱きつく


いつものこと

慣れているロウは特に驚きもせず
無言で私を一瞥して

それから

尻尾の代わりに、伸ばした手で
優しく私の頭を撫でる



あの時も思ったけど



大きな手で撫でて貰える

抱き締めて貰える


この優しい感触が、この温もりが



嬉しい



あったかくて、安心できる




幸せな気持ちに浸りながら
私は小さく口許を緩めた
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