みやとロウ。
「記憶喰らいを探しているのも
あの方のためですか?」
「そう」
しおりなら何か知ってるかもと
前に、記憶喰らいについて情報を求めた
だけど、その時も
しおりは今みたいな渋い表情を見せた
「みや。前にも言いましたが
記憶喰らいに関わるのは止めた方がいい」
「あれは魂喰らいとは違い
直接、生命の危機に瀕する事はありません
ですが、当人にとって最も大切な記憶を奪う」
「当人が一番大切にしている記憶
つまりは、自分の精神の核に影響を与えているもの」
「それを奪われると言うのは
精神の核を傷付ける
最悪、破壊するに等しい行為」
「人は感情によって
人生を織り成す生き物」
「精神の核
感情を構成する器を傷つけられれば
その人生にどんな影響を与えるか
図り知れません」
「事実、あれに記憶を食われた同業者を知っていますが
ひどいものでした」
「…その人、どうなったの?」
「廃人となり、そのまま亡くなりました」
淡々とした口調
しおりはさらりと口にした
だけど、その言葉の重みに息を飲む
「失くした記憶(もの)が
本人を形作る、構成するものだった場合
そうなるんです」
「万が一、あなたがそうなれば
あの方々は
あなたを巻き込んだ事をひどく後悔する」
「永劫、苦しむことになる」
「それは、嫌でしょう?」
あの方のためですか?」
「そう」
しおりなら何か知ってるかもと
前に、記憶喰らいについて情報を求めた
だけど、その時も
しおりは今みたいな渋い表情を見せた
「みや。前にも言いましたが
記憶喰らいに関わるのは止めた方がいい」
「あれは魂喰らいとは違い
直接、生命の危機に瀕する事はありません
ですが、当人にとって最も大切な記憶を奪う」
「当人が一番大切にしている記憶
つまりは、自分の精神の核に影響を与えているもの」
「それを奪われると言うのは
精神の核を傷付ける
最悪、破壊するに等しい行為」
「人は感情によって
人生を織り成す生き物」
「精神の核
感情を構成する器を傷つけられれば
その人生にどんな影響を与えるか
図り知れません」
「事実、あれに記憶を食われた同業者を知っていますが
ひどいものでした」
「…その人、どうなったの?」
「廃人となり、そのまま亡くなりました」
淡々とした口調
しおりはさらりと口にした
だけど、その言葉の重みに息を飲む
「失くした記憶(もの)が
本人を形作る、構成するものだった場合
そうなるんです」
「万が一、あなたがそうなれば
あの方々は
あなたを巻き込んだ事をひどく後悔する」
「永劫、苦しむことになる」
「それは、嫌でしょう?」