最後にもう一度愛を...


「紅…さん……」




私は自然と名前を呼んでいた




カツン



一歩



カツン



また一歩




紅さんが近づいてくる




「貴様に、里紗はやらん!こいつには城山の子を産んで貰う。望月と結婚してな!」





『城山、里紗は道具じゃねえ。一人の感情を持った人間だ。お前の好きにさせてたまるか!望月もだ、2人の気持ちを犠牲にしてまでこの城山を守りたいのか!?』




「そうだ!俺には“城山”しかない。城山のためならなんでもする!2人の気持ちを犠牲にすれば城山は安泰だ。安いものだろう?」



そう言い笑う叔父に吐き気がする



どこまでも自分勝手な人……




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