最後にもう一度愛を...
『里紗を本家に連れていく』
紅さんはどこかへ電話を掛けていた
本家...?
『里紗、本家には今崎さんも来ている。大事な話があるんだ。一緒に来てくれるか?』
今崎さんもいるの...?
大事な話......
「わかりました。行きます」
紅さんはほっとしたような顔をした
『藍が車で待っている。行くか』
電話の相手は藍さんだったんだ
二人で並んで歩いていくと、見覚えのある車と藍さんの姿が見えてきた
「里紗ちゃん、守れなくてごめん。そして紅のことを待っていてくれてありがとう」
藍さんになぜか謝られてしまった
なにも悪くないのに...
「藍さん、お久しぶりです。助けに来てくれてありがとうございます。こうしてまた藍さんと会えて、紅さんと一緒にいられてうれしいです」
そういった私に藍さんは少し泣きそうな顔で、優しく微笑んでくれた