最後にもう一度愛を...
「中学も全寮制に行っています。
しかし、小中9年間の長期休暇に実家に帰ることはほとんどなかったそうです。
学生生活の殆どを寮で生活しており、外出といえば今回の話を聞いた保育園の先生である、今崎さんの家に泊まりに行ってたりしたそうです。
今崎さんは里紗さんのことが心配で良く学園に面会に行っていたそうです。
そのこともあり、里紗さんは心を許していたみたいです。
里紗さんが訪ねてくることもあったそうです」
里紗にとっては
本当の家族より、家族のような存在だったのかもしれないな......
「しかし...
中学3年生の時に唯一の肉親であるお父様が他界。
高校は公立に通うよう言われ、家に連れ戻されました。
この数年前に実家は、里紗さんのお兄様の中学受験に合わせ、
東京の元々里紗さんたちが住んでいた持ち家に引っ越しています。
高校時代、里紗さんは良く家を飛び出し今崎さんの所へ来ていたそうです...
痣と傷を作り...
今崎さんから聞いた話は想像を絶するものでした...」
そう言って藍は口を閉じた
目を当てられないほど残酷
聞いているのも嫌になるような
酷いものだったと想像できる