メリーバッドエンド
神様はずっと圭さんの味方をしているんだと思っていた。でもそれはきっと、まだ逃げるタイミングではないという神様からのメッセージなのかもしれない。
緊張していたからか、枷を外すのにいつもより時間がかかってしまった。でも、ガチャンと音を立てて枷が外れた時、泣きたくなるほど嬉しかったの。ようやく甘い悪夢が終わるんだ……。
パジャマのまま家を飛び出すわけにはいかないので、シンプルな白いシャツとショートパンツに着替え、圭さんから取り返した財布を手に玄関へと走る。
玄関のドアの鍵は二重になっている。でも、内側からもいじることができた。私は震える手で鍵に触れる。ガチャンと二回、鍵が開いた音が静寂の中に響いた。
もし、このドアを開けた向こうで圭さんが待っていたらどうしよう……。そんな恐怖が不意に生まれ、足が小刻みに震える。捕まってしまったら何をされるかわからない。
でも、もう後戻りはできない。私は恐怖を必死に押さえつけ、何度も「大丈夫」と自分に言い聞かせる。
緊張していたからか、枷を外すのにいつもより時間がかかってしまった。でも、ガチャンと音を立てて枷が外れた時、泣きたくなるほど嬉しかったの。ようやく甘い悪夢が終わるんだ……。
パジャマのまま家を飛び出すわけにはいかないので、シンプルな白いシャツとショートパンツに着替え、圭さんから取り返した財布を手に玄関へと走る。
玄関のドアの鍵は二重になっている。でも、内側からもいじることができた。私は震える手で鍵に触れる。ガチャンと二回、鍵が開いた音が静寂の中に響いた。
もし、このドアを開けた向こうで圭さんが待っていたらどうしよう……。そんな恐怖が不意に生まれ、足が小刻みに震える。捕まってしまったら何をされるかわからない。
でも、もう後戻りはできない。私は恐怖を必死に押さえつけ、何度も「大丈夫」と自分に言い聞かせる。