今夜、妊娠したら結婚します~エリート外科医は懐妊婚を所望する~
ふと、今救急外来に行けば西園寺先生が処置をしている姿が見られるかしらなんて思いつき、足を延ばしてみる。
救急用の玄関は外来の裏手にある。長い通路に長椅子がポツポツと置かれ、処置室の扉はすべて閉まっていた。
ダメだ、声くらい聞こえてくるかと思ったけれど、外からでは全然わからない。
まさか乗り込むわけにもいかず、Uターンして帰ろうとすると。
「あれ? 白雪さん。こんなところでなにをしているの?」
声をかけられて振り向くと、処置室から眞木先生が出てくるところだった。
「もしかして、西園寺先生を待ってる?」
「あ、いえ。取材はもう終わったのですが、気になってつい寄ってしまって……勝手にこんなところまで入ってきてごめんなさい」
慌てて謝罪すると、眞木先生は「ごめんね、急患の処置は見せられないな」と言って困ったように笑った。
ちょっと疲れて見えるのは、中が慌ただしかったせいだろうか。
救急用の玄関は外来の裏手にある。長い通路に長椅子がポツポツと置かれ、処置室の扉はすべて閉まっていた。
ダメだ、声くらい聞こえてくるかと思ったけれど、外からでは全然わからない。
まさか乗り込むわけにもいかず、Uターンして帰ろうとすると。
「あれ? 白雪さん。こんなところでなにをしているの?」
声をかけられて振り向くと、処置室から眞木先生が出てくるところだった。
「もしかして、西園寺先生を待ってる?」
「あ、いえ。取材はもう終わったのですが、気になってつい寄ってしまって……勝手にこんなところまで入ってきてごめんなさい」
慌てて謝罪すると、眞木先生は「ごめんね、急患の処置は見せられないな」と言って困ったように笑った。
ちょっと疲れて見えるのは、中が慌ただしかったせいだろうか。