今夜、妊娠したら結婚します~エリート外科医は懐妊婚を所望する~
前回同様、手術室に繋がる大扉の前で待っていると、手術着から白衣に着替えた西園寺先生が、まだ少しナーバス気味な瞳を携えてやってきた。
「西園寺先生。お疲れさま」
眞木先生の言葉に振り向いた西園寺先生は、隣に私の姿を見つけると、うんざりと顔をしかめた。
「またあなたたちは、俺の手術をデート代わりに使ったんですか」
「やだなぁ、そんなやましい気持ちはないよ。彼女は記事を書くため、俺は技術の向上、お互い純粋に仕事を頑張っているだけだ」
ね?と言って眞木先生は私に賛同を求める。
私は「もちろん」と頷いた。これ以上、西園寺先生の機嫌を損ねないように、細心の注意を払って受け答えする。
「西園寺先生は助手向きだっておっしゃってたので。ちゃんと先生の得意分野を見てからでないと、記事が書けませんし」
実際、彼の助手としての立ち回りはすごかった。眞木先生や見学していた他の先生方も、彼のことを褒めていた。
西園寺先生の完璧なサポートがあるからこそ、執刀医である須皇先生は実力を発揮できたのだと。
「で。西園寺先生は、今夜はどうするの? 当直? 彼女の見送りは、誰がすればいいかな?」
わざとらしく尋ねる眞木先生。ぼそりと「あれだけあからさまに牽制されたら、俺も白雪さんを見送りたいなんて言いづらいからね」と苦笑する。
「西園寺先生。お疲れさま」
眞木先生の言葉に振り向いた西園寺先生は、隣に私の姿を見つけると、うんざりと顔をしかめた。
「またあなたたちは、俺の手術をデート代わりに使ったんですか」
「やだなぁ、そんなやましい気持ちはないよ。彼女は記事を書くため、俺は技術の向上、お互い純粋に仕事を頑張っているだけだ」
ね?と言って眞木先生は私に賛同を求める。
私は「もちろん」と頷いた。これ以上、西園寺先生の機嫌を損ねないように、細心の注意を払って受け答えする。
「西園寺先生は助手向きだっておっしゃってたので。ちゃんと先生の得意分野を見てからでないと、記事が書けませんし」
実際、彼の助手としての立ち回りはすごかった。眞木先生や見学していた他の先生方も、彼のことを褒めていた。
西園寺先生の完璧なサポートがあるからこそ、執刀医である須皇先生は実力を発揮できたのだと。
「で。西園寺先生は、今夜はどうするの? 当直? 彼女の見送りは、誰がすればいいかな?」
わざとらしく尋ねる眞木先生。ぼそりと「あれだけあからさまに牽制されたら、俺も白雪さんを見送りたいなんて言いづらいからね」と苦笑する。