キミに好きだと伝えたい
「ううぅ、だっ、て・・」
「なんのために俺がいると思ってるの?志穂は何でも一人で抱え込みすぎ。もっと俺を頼れよ」
背中を優しくさすってくれる。
「ひ、なたを、巻き込みたく、っ、なかった」
「違うだろ。今回のは俺が志穂を巻き込んだんだよ。俺のせいだ」
日向はなにもかもわかっているみたいだ。
「ごめんな。つらかったな」
「うううう、やめてよぉぉ」
優しくされればされるほど涙が止まらなくて。
でも日向は笑いながらずっとそばにいてくれた。
授業のはじまりのチャイムが鳴り響いても、ずっと。
このときから、きっとわたしは日向がすべてだったんだと思う。
日向のことが好きだと、気づいたんだと思う。