夢にも思ってなかったよ。
p.s.最近はお喋りが上手になりました。
あの日、薫くんに全てを聞いた。

『彼女は僕の両親の子で、僕の父に叔母さんが子どもが出来ず養子を迎える相談をしていたところ、恵里菜が生まれ恵里菜を養子に迎えたんだ。
　そういった縁で彼女とは小さい頃は良く会っていたし、その時に遊んであげた。
　彼女自身も自分の産みの親と育ての親が別にいて、それが兄妹であることは中学生の時に伝えてある。
　だから、彼女が知らないわけがない。
　それにこれ。』
恵里菜と薫君が兄妹である証拠なのだろう書類を見せられ、彼女からはたくさんの涙と嗚咽でとてもじゃないけど、見てられなくなった。

この複雑な心境をどう表現すればいいのだろう？

苦しんでいる彼女に何と声をかければいいのだろうか。

今すぐは答えが見えない、見付からない。

果たして時間が解決してれるのだろうかと、それに委ね、彼女をいつまでも待とうと思った。
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