碧色の恋。




「……っていうことがあったんです。

大したことじゃなくて、ごめんねははは……」


「笑い事じゃないよ!なんで言ってくれなかったの……」


しまちゃんが私の肩を掴み今にも泣きそうだ。
颯ちゃんも七瀬くんも俯いている。



「七瀬は、知ってたの?イジメのこと」


「……知らなかった」


そりゃそうだ。気付かれないようにしてたんだから。
中学に入って七瀬くんは部活を始めたしクラスも違ったからそんなに会う機会もなかったし。



「琴音、ごめん」


「な、七瀬くんのせいじゃないよ…」


「そーそー、1番悪いのはその由奈ってヤツじゃね?

自分が相手にされないのをことちゃんに八つ当たりしてるだけっしょ」


その後も4人でしばらく当時のことを話したおかげで、私の心はだいぶ軽くなった。
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