碧色の恋。


「七瀬くんの、碧って言う字……なんだけどね
なんかしまちゃんが匂わせなんじゃ……ないかって」


「へぇー」


つまらなそうにポケットからスマホを取り出していじり始めた。急にこんなこと言われても困るだけだよね。


「ご、ごめんね忘れて……!!」


そう言って七瀬くんを置いて玄関へと走っていった。
先輩のブレスレットの色なんて教えてどうするつもりだったんだろう。



「……はぁ…」




そこから夏休みが来るまで、驚くほどなにもなかった。
椿先輩のイン○タはブレスレットの投稿以来なにも載せることは無かった。


「はー、明日から夏休みだねぇー」


来年の夏休みは就職や進学に向けて色々準備しなきゃいけないから、遊べるのは今年まで。
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