碧色の恋。


中学に入った頃、少しは話せたりしたけどそれでも明らかに会話の回数は減っていた。


中学に入ってからは男子とあまり話さなくなっていたけど俺の幼なじみだと分かると色んな奴が話しかけに行っていて、琴音が困っていた。



琴音は自分から男子に話しかけることがないため幼なじみなら紹介してくれ、なんて言われたこともあった。
本人は自覚ないだろうけど琴音は可愛い。
だからこそ余計に幼なじみだと知られると厄介なことになる。



高校で変な奴に捕まって欲しくないから、幼なじみであることは誰にも言わないように伝えた。




「で、七瀬クンはことちゃんのこと好きなの?」


絶対聞かれるだろうと思っていたセリフ。



「俺は───」







「颯ちゃん、七瀬くん花火見ないの?もうすぐ終わっちゃうよ」


ちょうどいいタイミングでバルコニーに居た琴音が窓を開ける。


「おー、そうだな花火見よーぜ」



琴音のことが好きかどうかなんて────





答えは昔から変わらない。
< 41 / 124 >

この作品をシェア

pagetop