碧色の恋。



ハッと目が覚めた。目の前には天井が見える。


「私っ」


ガバッと起き上がるとベッドの隣に颯ちゃんが座ってる。


「あ、ことちゃんおはよう」


「…あれ、私昨日……」


「ことちゃんお風呂に入ったあと、そのまま逆上せちゃって大変だったんだよ。

…七瀬クンが真っ先に助けてくれたよ。」


そっか、私逆上せて……って!!!!


「七瀬くんは!?」


「もう家帰ったよ」


そっか……安心したような、寂しいような。
じゃあ昨日、キスされたことも夢じゃない?


でも私の裸……見られたってことだよね。
恥ずかしい、もうお嫁に行けない!!!


「お嫁……あ……」


幼稚園生くらいの時に七瀬くんに言われた言葉。
こんな時に思い出すなんて……。
< 54 / 124 >

この作品をシェア

pagetop