碧色の恋。



ご飯を食べ終わったあと、颯ちゃんが新刊のマンガを買いたいとの事で本屋さんに来ていた。


「琴音ちゃん?」


後ろから聞こえたのは、1番聞きたくない人の声。
振り向くと、彼氏さんだと思われる人と腕を組んでいる椿先輩だった。


「……こんにちは」


「琴音ちゃん、彼氏居たんだね。」


「…彼は、違います」


生憎、颯ちゃんは会計のためレジに行ってしまったため今は私1人なのだ。ここをどう切り抜けようか。


「初めまして、椿がいつもお世話になっております」


彼氏さんだと思われる人に挨拶をされる。
悪い人では無さそうだけど……。


「初めまして、。」


思わず言ってしまいたくなる。あなたの彼女さん他の男と一緒にいるけど知ってますかって。
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