碧色の恋。



連れてこられたのは、駅前のカラオケだった。
とは言ってもメンバーは椿先輩と、その彼氏さんと私。


彼氏さんと私なんてまだ会うのは2回目だ。
椿先輩のこと自体よく知らないのに。


「さっ楽しも!」


何かを言われるわけでもなく、ただひたすら3人でカラオケを楽しんでいる。そんな状況だった。


「琴音ちゃん、はいそろそろ喉乾いたでしょ。どうぞ!」


椿先輩にコップを渡された。
この時、椿先輩に渡されたものをなぜ疑いもせず飲んでしまったのか───



「…カルピス?」


「そう、カルピスソーダ!わたし大好きなんだあ」


暑いからなのか、歌っていたからなのか喉が乾いていたせいで渡されたカルピスソーダを一気に飲んでしまった。
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