碧色の恋。



「琴音ちゃん、1人じゃ危ないよ。

この間一緒に居た彼氏呼んだら?」


「……彼は、遠くに住んでるので…」


「そうなの?でも呼んだら来てくれるかもよ?」


颯ちゃんにわざわざ来てもらうのは、悪いもん。
それなら1人で帰った方がいい。


椿先輩はしばらく考えたあと、誰かに電話をしていた。


「琴音ちゃん、お迎えきたから、行こっか」


彼氏さんを部屋に残し、受付の方へ向かった。
未だに体が暑いし、ボーッとする。なんなんだろう、これ


「あーあ、本当はこの間の"彼"に来て欲しかったのにな」


と、誰かに向かって言っているのが聞こえた。
パッと顔を上げてみると、そこにいたのは……



「七瀬くん……?」
< 71 / 124 >

この作品をシェア

pagetop