碧色の恋。



「やっ、やだなな……」


「うるさい」


うるさいって怒られてるのに、体がビクビクするのはどうして。


「な、なせく……」


「うるさい」


「……あおくん」


「…」


あれ?うるさいって言わないの……?
名前で、呼んだから?




「とりあえず、俺ん家でいいよね」



もう考えるのも答えるのも出来ないくらい意識が朦朧としてる。七瀬くんのベッドだと思われるところに下ろされる。


「っやだ、」


シャツの裾を引っ張るけど手に力が入らない。
七瀬くんが私に覆い被さるようにしている。


「……コレ、つけたのアイツ?」


首筋におかれた指先のせいで、背中が変にゾクゾクする。
"コレ"が何か分からないけど、とりあえず頷く。
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