碧色の恋。


「モテモテの七瀬くんに声かけるのすら中々出来ないのに幼なじみってだけで気軽に話せるっていいよねー。

そのくせ他の男と楽しそーにしちゃってさあ。
ね、今も七瀬くんとは別の男の子と一緒だしさ?

琴音、昔からの男好き変わらないんだね?」



───あぁ、バレちゃった。


しまちゃんにも話せてなかったのに。
私以外の人は由奈ちゃんの言ってることが何なのか分かってない。



「あなた琴音の友達?こいつ男好きだからもし彼氏とかいるなら会わせない方がいいよ」


由奈ちゃんがしまちゃんに向かってそう話す。
好き勝手言われてるのに、何も言い返せない自分が憎い。



私はただ黙って俯くことしか出来なかった。



「…え?」


七瀬くんが私の腕を掴んだ。
< 97 / 124 >

この作品をシェア

pagetop