李世先輩は私のことを知り尽くしている?
その後も、色々な道を通っていく。


川をまたぐルート、石や木製の階段を駆けあがるルート――。

バラエティーに富んでいて、なかなか面白い。


思ってたより、ハードだけど……。




一生懸命歩いていると、どこかの班に追いついた。


私たちより先に出た班かな?それとも――。



「……っ!」



振り返ったその子は、私を見て顔をゆがませた。




……つぼみちゃんだ。



つぼみちゃんはすぐに視線を逸らすと、グループの子に向かって口を開く。




「やっぱり、その作戦でいいですよ」

「お、マジ?やったぜ」




つぼみちゃんの返事に、先輩らしき男子生徒がうれしそうにしている。


作戦って、なんだろう?



しばらく団子状態で歩いていると、再び分かれ道が現れる。


すると、つぼみちゃんのグループは迷わず左の道を進んでいく。



「……おかしいな」




その様子を眺めていた古瀬くんが、ポツリとつぶやく。
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