李世先輩は私のことを知り尽くしている?
『第7班
一年:蓮井陽茉 葉山梓 古瀬來 二年:菊里李世 遠見青矢 』
え……う、うそっ……。
まさかの、李世先輩と、同じ班⁉
もう一人の二年生も、体育の授業終わりに一度話した、李世先輩のお友達だよね。
「私としては、ちょっと複雑だけど……まっ、陽茉も仲のいい先輩との方が気が楽だろうし、よしとするかあ」
梓ちゃんはなにやら、ぶつぶつとつぶやいている。
どうしたんだろう?
あ、そういえば。
さっきの李世先輩の、意味深な笑みって……もしかして、このこと⁉
先輩も、私とたまたま同じグループで、驚いただろうな。
……李世先輩と、同じグループかあ。
その事実をかみしめるうちに、私は少しずつ、理解していく。
同じグループになれたってことは、李世先輩とたくさん関われるってこと。
李世先輩と、自然教室っていう大きな思い出を、共有できるってこと。
私なんかが、李世先輩と一緒になっちゃって、申し訳ないけど……。
他の子に、代わってってお願いされても、代わりたくは……ない。
なんだか、李世先輩のことを、近くでもっと見ていたいから。