李世先輩は私のことを知り尽くしている?
「ドキドキするね」
「だねっ」
私と梓ちゃんもふふっと笑って、どちらからともなくつつき合いが始まった。
道中では、学級委員が企画してくれたレクリエーションをしたり、突然先生がマイクを握って熱唱を始めたり。
とにかく爆笑続きで、みんなもテンションが高い。
そんな中、ふと通路を挟んで隣に座っている古瀬くんの方を見ると、少しも反応せずにこっそりスマホをさわっていた。
こういうノリは、あんまり好きじゃないのかな?
とにかく、一人だけ違う空間にいるようで、すごく印象的だった。