李世先輩は私のことを知り尽くしている?

李世先輩との出会い

入学式の日。

体験入学や受験のときに訪れたものの、電車で一時間半の距離にあるこの学校は、私にとって未知の場所で。

なんだか足がすくんでしまって、学校に着いたのは、入学式の時間ギリギリだった。

余裕をもって家を出たはずだったのに。




「新入生はもうすぐ入場だぞー!教室へ急げー!」





先生に急かされて、私は慌てて走り出す。


でも、片足が地面につっかえたと思うと、ぐらりと体が前に傾いた。

慣れないローファーのせいで、なんにもない所でつまずいてしまったのだ。


もう高校生になったのに、思いっきり地面に倒れこむ。




「い、いたた……」
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