李世先輩は私のことを知り尽くしている?
ぱちんと大きな音が鳴って、俺と葉山ちゃんは、思わず立ち上がって駆け寄ってしまう。
つぼみちゃんは陽茉ちゃんだけでなく、俺たちのことも一べつした。
それによって、一瞬だったけど、俺はつぼみちゃんと目を合わせることになった。
【なによ、梓ちゃん、梓ちゃんって。ウチよりも仲のいい友達ができたこと、そんなに自慢したいの?……やっぱり、陽茉にはもう、ウチは必要ないんだ……。】
つぼみちゃんのありのままの心の声が、俺に響く。
なるほど、そういうことか……。