時間切れ
そして、妊娠7ヶ月になった私だったが、朝起きてから胎動を感じない。
出勤前のお義母さんに相談すると、
「のりちゃん!すぐに病院行こう!」
お義母さんは、仕事を休み産婦人科へ連れて行ってくれた。
診察してもらったら…胎児の心臓が動いてなかった。
連絡を受けた慎一さんが病院に到着し、すぐに処置が施された。
私は、ポロポロ泣くことしか出来なかった。
お義母さんは、涙を流しながら黙って私の背中をさすってくれた。
慎一さんは、陸を抱っこしながら奥歯を食いしばり目に涙をいっぱい溜めて私の手を握りしめてくれた。
慎一さんから、南のお義父さんへ連絡してもらった。
死産した子は、女の子だった。
女の子なら『のぞみ』と名付けるつもりだったと慎一が言い。
亡くなった子は、早川 のぞみとして火葬した。
家族みんなの悲しい出来事だった。