時間切れ

「陸、典子さん、明日は安田の店へ行って報告しながらお祝いをしましょう!」

「ヤッタ〜 美味しいフランス料理!
俺、部屋から電話するから!」

陸が部屋へ行ってしまった。

「典子さん、 まず、プライベートではノンちゃんとのり〜 どっちで呼んで欲しい?」

「ノンちゃん… に のり〜… え〜、
あの〜 ノンでお願いします…。」

「じゃあ、今日から典子さんではなく、ノン! にするね!

あのね、ノン、この指輪さ〜実は…陸と一緒に選んだんだ!」

「え! 陸と?」

「うん。陸が賛成してくれたらプロポーズしようって…
反対されたら諦めるつもりだったんだ。
だから、俺ら2人の思いが入ってる指輪なの。」

「嬉しいです! こんな綺麗な指輪をありがとうございます。 大切にしますね!」

「うん。ありがとう!
この指輪は、結婚指輪と重ねてつけるやつなんだって! 
だから結婚指輪と一緒にずぅーとつけていてね!」

「重ねて?」

「うん。仕事中も絶対に外さない事!約束だからね! 
他の男が寄ってくるかもしれないからさ!」

「えー! そんな人いませんよ〜」

「ノン! ココに1人いるんだけど!」

「あ! そうだった! ふふふ」

2人でクスクス笑っていた。

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