時間切れ

11月下旬の土曜日。

私たち夫婦で日用品を買いに車で大型ショッピングモールへ出かけた。

店内は少しずつクリスマスのグッズが売られていた。

「ねぇ、ノン。ウチにクリスマスツリーを飾らない? 
俺さ、家のそういう行事をした事ないんだよ…
豆まきとか、お雛様とか一軒家じゃあないから、子供の日に鯉のぼりもあげないし、カブトを飾ったりもないし〜
クリスマスは親父とレストランで食べるだけだったし…
クリスマスツリー買おうよ!」

「うん。その代わり、片付けも手伝ってね!」

一也と典子はクリスマスツリーと、ピカピカと光る電飾とぶら下げる飾りも買った。

「家でクリスマスパーティーしようね。ノン。」

「クリスマスは、陸がシンガポールに行っていないから、2人でクリスマスしましょうか。」

「あぁ〜、陸がいないのかぁ〜、夜中に枕元にプレゼントを置こうと思ったのに」

「ふふふ。陸は、小学の高学年の頃にはサンタさんは親達なんだってわかってたよ〜」

「あ、そうだよね。 
陸のプレゼントは何がいいかなぁ〜」

「2人から、部活のバスケの靴とか?
一緒にお店へ行って欲しいものを買ってあげた方が喜ぶかなぁ〜」

「高校生だもんなぁ〜 じゃあ陸に聞いてシンガポールへ行く前に3人で買いに行こうか。
でも、クリスマスパーティーは2人でしようね。」

「うん。クリスマスは平日だから、
ケーキは作る時間がないから、ケーキは買って、ローストチキンも時間がかかるから〜
唐揚げでも良い? あとは…」

「じゃあ、唐揚げだけは手作りにして2人だけだからスーパーのお惣菜にしよ!
ケーキは、駅前の美味しいお店に予約してさ」

「うん。それなら私も助かる。」

「ノンとのクリスマスパーティーが楽しみだわ
じゃあ、トイレットペーパーや洗剤とか買おうか。 
夕飯の買い物もここで買おう。」

「うん。そうしよう。」
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