時間切れ

翌日は、町をぐるりと観光し温泉にも行く。

私達4人と弘美お義母さん、翔太くんが陸と離れず一緒にまわる。

「翔ちゃん、陸くんが大好きなんだね〜」

「うん! 陸にいちゃんは勉強も教えてくれるし、サッカーも上手だし、ゲームも強いんだよ!
オレは陸にいちゃんみたくなりたいんだよね〜」

「翔太くんだって、サッカー上手いしほのかちゃんの面倒もみる優しいお兄ちゃんだよ! 
俺、偉いなぁって思ってるよ!」

照れてる翔太くん。

「じゃあさ、今度ウチにも遊びにおいでよ!
ネズミーランドに、連れて行ってあげるから」

「本当!お父さんとお母さんに聞いてみる!」

「良かったな、翔ちゃん。俺もネズミーランド行きたいわ。」

「太郎爺ちゃん達は、町の患者さんがいるからオレだけで行った方がいいっしょ!」

ハハハ!ハハハ! と笑い、

「じゃあ、夏休みかなぁ、楽しみに待ってるね。
いつも翔太くんの部屋に泊めてもらってるから、
ウチにきたら俺の部屋に泊まってね。」

「オレ絶対行くから! 陸にいちゃんとネズミーランドに行きたいもん!」


そんな風に、和やかでほのぼのした2泊した太郎さん宅。 

出発の朝…翔太くんは陸にしがみつき、

「陸にいちゃん〜、淋しい〜 帰らないで〜」

陸も翔太くんと離れ難いようだった…

でも私たちは太郎さん達にお礼をして出発した。


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