時間切れ
闘病
退院する時、看護師長さんから、
抗がん治療後は、1週間くらい具合が悪くて家事など出来ないと思うと話しがあったので、
典子と一也は、南のお母さんに抗がん治療の前日からウチに来てもらい家事と看病をお願いする連絡をしてくれた。
南の両親は、快く承諾してくれた。
本格的に治療が始まった。
看護師長さんが言ってたように、抗がん治療後はウチに戻ってきても吐いたり、微熱が続き寝込んでいる。
陸が大学が休みの日はバイトを休んで、南の母好美と家事や買い物などに付き合ってくれる。
典子は、情けない気持ちになったり、
このまま、死んでしまうのではないかと不安になったりして急に泣いたりする事もあったが、
一也がその度に、
「大丈夫だよ! ガン細胞は戦ってるんだよ」と、抱きしめてくれた。
典子の抗がん治療を始めて半年過ぎた頃。
陸は、大学3年になり典子の事もあるのでバイトの日数を減らした。